都心の利便と先進性を備えた新たな都市居住の拠点 ~ザ・パークハビオ 谷町六丁目クロス 新築工事~

2026年5月11日

工事概要

工事名称:ザ・パークハビオ 谷町六丁目クロス
所在地 :大阪市中央区安堂寺町一丁目6番9
発注者 :三菱地所レジデンス株式会社
設計監理:株式会社現代綜合設計
工  期:2023年12月15日~2026年3月19日
建物用途:共同住宅(賃貸マンション) 戸数93戸
敷地面積  :416.46㎡
建築面積  :313.81㎡
延床面積  :4058.12㎡
最高高さ  :44.99m
階  数:地上15階 地下1階
構  造:鉄筋コンクリート造

今回の工事で特徴的な部分や建物の紹介

今回の建物は大阪市の中央部、地下鉄谷町線「谷町六丁目駅」交差点北東角に位置し、駅まで徒歩1分程度という非常に利便性の高い立地にあります。大阪市内への通勤や日常生活においても快適な環境が整っています。
 外観は黒と茶色を基調としたスタイリッシュで落ち着いたデザインで、エントランスアプローチにはコンクリート打放し壁の杉板本実化粧壁を採用し、立体的な館銘板サインを設置することで温かみのある和の空間を演出しています。
 
部屋の間取りは、1LDK(一部2LDK)が中心で、若年層のサラリーマンを主なターゲットとしています。キッチン・洗面一体型やユニットシャワーを採用した部屋タイプもあり、多様なニーズに対応しています。
 
また、事業者が関西圏で初めてホームタクト関連設備(スマートスピーカー、スマートスイッチ・照明、エアコン、給湯器、電動カーテン等)を採用したこともあり、建築・設備・メーカー各社との調整は非常に困難でした。居住者はスマートフォンアプリを通じて各設備の設定・操作ができるので、利便性の高いシステムとなっています。さらに、ロビーインターホンおよび住戸玄関前には顔認証機器を設置し、セキュリティ面も強化しています。

杉板本実化粧壁に設置した館銘板
エントランスアプローチインターホン顔認証

施工や安全管理で工夫したこと 

 敷地いっぱいに建物が建つ計画であったため、工事車両の搬出入は道路上で行う必要があり、歩行者および一般車両の誘導には特に注意して施工を進めました。タワークレーンを敷地内に設置して揚重作業を行っていたため、解体時には夜間に前面幹線道路を封鎖し、100tクレーンを設置して作業を行いました。
 また、事業者仕様である型枠パネルのトレーサビリティ証明取得にあたり、型枠業者の協力のもと、荷受け倉庫および現場双方で材料管理を徹底しました。型枠材料は東南アジアから認証材を輸入し、加工場の専用保管場所で管理。フロアごとの加工時に使用し、現場受入れ時に照合を行いました。躯体工事段階では第三者機関(一般財団法人日本ガス機器検査協会)の審査を受け、証明書を取得しました。
外観西面

ここが一番難しかった、苦労したという工程

 工期は延べ27ヶ月と一見長く見えますが、敷地が狭く材料の仮置き場が一切ない上、工事車両の制限により、終日、歩道上に車両を駐車して作業を実施しました。そのため隔週での道路使用許可申請等、諸官庁対応が非常に大変でした。
 また、近年の人手不足の影響を受け、外装工事・内装仕上げ工事、特に造作大工の人員確保に苦労しました。人員不足により工程への影響も懸念されましたが、最終的には仕上検査までに遅延なく完了させることができました。
 さらに、共用部仕上げ工事、外構工事、道路工事の作業量が想定以上に多く、工事終盤の限られた工期の中で全工程と並走しながら調整を行う必要があり、非常に苦労しました。工程ごとに指定された監理者・事業者検査の量も膨大で、検査対応や検査シート作成を現場管理と並行して行う必要があり、主任以下職員は常に疲労困憊の状態でした。

DXへの取り組み

 写真整理ソフト「スパイダープラス」を活用したことにより、工事写真の撮影から整理に至るまでの一連の業務が大幅に効率化されました。従来は多くの時間と手間を要していた写真管理が迅速かつ正確に行えるようになり、現場担当者の負担軽減とともに、品質管理の向上にも寄与しました。
 また、現場内にWebカメラを設置したことにより、躯体工事の進捗状況や工事搬出入車両の動向をリアルタイムで把握することが可能となりました。これにより、現場管理の精度が向上し、迅速な判断・対応が行える体制が整備されました。結果として、現場の安全性向上および作業効率の改善に大きく貢献しました。

 働き方改革への取り組み

躯体工事から内外装仕上げ工事へと工程が移行する時期は、作業量が増えて現場が特に慌ただしくなり、状況に応じて土曜日作業を行う場面もありました。そのような中でも、職員が無理なく働ける体制を維持するため、交代制を導入し、土曜休2日を確保できるよう調整しました。振替休日についても、各自が適切に取得できました。また、残業時間についても、月45時間以内に収まるよう全員が意識して業務を進め、働きやすい環境づくりに努めました。

関係者への感謝の言葉、若手社員へのメッセージ

周辺環境や敷地条件、建物仕様等から難易度の高い現場でしたが、無事に完成を迎えることができたのは、工事関係者の皆様、大阪支店の方々のご協力のおかげです。私たち現場職員の努力だけでは成し得なかった現場であり、この場をお借りして心より感謝申し上げます。
 
若手社員の皆さんにお伝えしたいのは、「一人で抱え込まないこと」です。困ったときは周囲に頼ることが大切であり、その恩は必ず返すという気持ちをもってほしいと思います。現場は全員の力が集まって初めて前に進むものであり、人と人とのつながりを大切にする仕事であることを心に刻んでください。

アプローチ夜景